シン・アナゴのブログ

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ソニーα7RIIIの連写後(RAWのみ)の書き込み時間を手持ちのSDカードで検証する

f:id:Shu_KG:20200506144755j:plain 自分が今所有しているα7RIIIで検証してみました。高画素機種で連写(しかもRAWで)する方は少ないと思います少しでも参考になればと思います。

先人の検証記事

ソニーα7R IIIはバックアップ記録だと連写後の書き込み時間が長くなる!
https://doyacame.net/190116-backup-recording/

結論はすでに出ていますけど長いことおうちにいて暇なので自分でも検証したくなってみたのです。検証記事では「同時記録」であり「振り分け(RAW/JPG)」には触れられていなかったのとJPGが足を引っ張っているのでRAWのみを振り分け記録してみたらどうなるのだろうと思ったからです。

自分の通常記録設定

普段わたしが通常設定しているのは以下の通りです。

記録方式:圧縮RAW+JPG
振り分け:圧縮RAW/JPGつまりスロット1にRAW、スロット2にJPGを記録する
スロット1:UHS-IIカード(純正)
スロット2:UHS-Iカード(サンディスク)
※使用したSDカードの詳細は後述。

この条件の場合 RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:82枚
書き込み終了時間:約46秒

になりました。

ちなみにソニー公式サイトの公称値によると

連続撮影可能枚数
JPEG Lサイズ エクストラファイン:約76枚
JPEG Lサイズ ファイン:約76枚
JPEG Lサイズ スタンダード:約76枚
RAW:約76枚
RAW+JPEG:約76枚
RAW(非圧縮):約28枚
RAW(非圧縮)+JPEG:約28枚
※撮影条件や使用するメモリーカードにより異なります。

とのことなので手持ちのSDカードと設定の場合、公称値よりも少しだけ枚数が多く撮れているようです。

撮影条件

筆者はBリーグプロバスケリーグ)で撮影することが多いためアリーナ(体育館)などの明るくないのでなるべく条件を近づけるべく以下のように設定しました。ちなみに先ほどの通常時の設定も記録方式以外は同じ条件です。

カメラの設定
記録形式:圧縮RAW
同時記録:RAWをスロット1、2どちらにも記録する
連続撮影速度 Hi+:最高約10コマ/秒
シャッター:電子先幕シャッター
シャッタースピード:1/1000
ISO:3200

今回の検証で使用している手持ちのカードは以下の通りです。

ソニー SF-G64 [64GB]
モリー種類:SDXCメモリーカード
最大書込速度:299MB/s
最大転送速度:300MB/s
スピードクラス:CLASS10 UHS-II
ソニー TOUGH SF-G64T [64GB]
モリー種類:SDXCメモリーカード
最大書込速度:299MB/s
最大転送速度:300MB/s
スピードクラス:CLASS10 UHS-II
サンディスク SDSDXXY-064G-GN4IN [64GB]
モリー種類:SDXCメモリーカード
最大書込速度:90MB/s
最大転送速度:170MB/s
スピードクラス:CLASS10 UHS-I
トランセンド TS32GSDHC10U1 [32GB]
モリー種類:SDHCメモリーカード
最大書込速度:45MB/s
最大転送速度:90MB/s
スピードクラス:CLASS10 UHS-I

以上のSDカードです。 純正はそれぞれ1枚ずつ、サンディスクとトランセンドは2枚ずつ保有しています。

検証結果

スマホのストップウォッチアプリで検証しているので誤差はありますのであらかじめご了承ください。

  • 条件1
    • スロット1:UHS-IIカード(純正)
    • スロット2:UHS-Iカード(サンディスク)
    • RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:82枚
    • 書き込み終了時間:約46秒

純正のソニーの速いSDカードとサンディスクのUHS-Iでは速いほうのSDカードの組合わせです。RAW+JPGの振り分け設定時と変わらず。

  • 条件2
    • スロット1:UHS-IIカード(純正タフ)
    • スロット2:UHS-Iカード(サンディスク)
    • RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:82枚
    • 書き込み終了時間:約47秒

純正タフシリーズのソニーの速いSDカードとサンディスクのUHS-Iでは速いほうのSDカードの組合わせです。1秒前後は誤差なのでRAW+JPGの振り分け設定時と変わらず。

  • 条件3
    • スロット1:UHS-IIカード(純正タフ)
    • スロット2:UHS-IIカード(純正)
    • RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:82枚
    • 書き込み終了時間:約44秒

ソニー純正のタフシリーズとノーマルの速いUHS-IIのSDカードの組合わせです。少しだけ速いと感じたけど2から3秒ほどしか変わらないので誤差の範囲内かもしれないです。

  • 条件4
    • スロット1:UHS-Iカード(サンディスク)
    • スロット2:UHS-Iカード(トランセンド
    • RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:73枚
    • 書き込み終了時間:約1分50秒

どちらもUHS-Iだけど書き込み速度が違う組み合わせです。枚数も少なくなって書き込み時間もかなり遅いですね。

  • 条件5
    • スロット1:UHS-Iカード(サンディスク)
    • スロット2:UHS-Iカード(サンディスク)
    • RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:82枚
    • 書き込み終了時間:約47秒

書き込みの速いサンディスク同士の組み合わせ。今回の検証の一番のサプライズとなりました。

  • 条件6
    • スロット1:UHS-IIカード(純正タフ)
    • スロット2:なし
    • RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:82枚
    • 書き込み終了時間:約18秒
      APS-Cクロップモードでも試してみましたが連写が終わらないので20秒ほどで連写を止めました。

スロット2には挿さずに普通の記録方式も試してみました。先人の記事通りスロット1のみでの運用が最速となりました。

  • 条件7
    • スロット1:UHS-Iカード(サンディスク)
    • スロット2:なし
    • RAWで連写速度が落ちるまでの枚数:82枚
    • 書き込み終了時間:約40秒
      ※こちらもAPS-Cクロップモードだと連写が終わらないので20秒ほどで連写を止めました。

UHS-IIのスングルスロット運用と比べると40秒とかなり遅かった。

結論

どうだったでしょうか?先人の検証記事通りにもあったようにやはりシングルスロットでの運用が最速ということになりました。安心と書き込み速度につられて純正カードを使ってきましたがα7RIIIでの書き込み速度だけなら速いUHS-Iカードを2枚で運用するのが一番コスパが高そうです。

ただし最大転送速度が違うためパソコンで取り込むときにかなりスピードの差が生まれるのも確かで、高画素機でデータは重たいので尚更転送速度は必要です。それが待てるという方は速いUHS-I、待てないという方はUHS-IIのカードを買うことをおすすめします。

少し書き込み速度は落ちますがUHS-IIプログレード製のSDカードもありですね。

ソニーさん、アップデートでこの仕様は何とかならないのでしょうか…