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脱力バスケと写真

下手だけど写真が好きなただのおっさん。バスケIQは赤ちゃんぐらい。日本バスケのスタッツを解析するだけの簡単なお仕事です。

アドバンスドスタッツを読み解こう

こんにちは。無職になったのにレンズが生えてきて困っているシン・アナゴことkanayangです。

docs.google.com

バスケのスタッツ用語ってたくさんあって難しいですね。

Pace(ペース)、Possessions(ポゼッション)、ORtg(オフェンスレイティング)、DRtg(ディフェンスレイティング)…。

そんなもん、わかんないよヽ(`Д´#)ノ

とりあえず、シュート打って入れて、守ってシュートを外せば勝てるんだから

こまけぇこたぁいいんだよ!

なんて言いたくなりそうですが、


Paceに関してはじゃりさん @jarisuke京都ハンナリーズ目線の良い解説記事があがってるので是非。

僕なりの解説を加えて書いているので間違いなどがあれば遠慮なくツッコミください。

データ引用元:Basketballnavi.DB

Possessionsとは何か?

Paceの話に行く前にまずPossessionsから。長ったらしいので主にPossと表記されます。

複雑な計算方法もあるんですが一番単純でわかりやすいのは

Poss = FGA + 0.44×FTA - OREB + TOV

FGA(フィールドゴール試投数)は3Pシュートと2Pシュートを打った数の合計です。成功数ではないので注意。

FTAフリースロー試投数)はフリースローを打った数です。成功数ではないので注意。

※なぜFTAに0.44を掛け算するのかという理由はややこしいので省略します。フリースローって2本打ったりファールをもらった状態でシュートを決めると1本ボーナスで貰えたりしますよね?いろんなケースがあるのでこういう数値を掛け算するに至ったそうなので深く考えないでください。

OREBはオフェンスリバウンドです。TOVターンオーバーです。

Possとは「シュート打った数 +(0.44*)フリースローを打った数 - オフェンスリバウンド + ターンオーバー」から成り立っています。

オフェンスリバウンドを引き算しておくことが重要ですね。なぜオフェンスリバウンドを引き算するのでしょうか。

シュート打って外れました、しかしオフェンスリバウンドを取ったとしましょう。相手チームに攻撃権つまりボールは移っていませんね。オフェンスリバウンドを取ったことによってチームのオフェンスは続いているわけです。ひき続きオフェンスしているので1回の攻撃回数を換算します。オフェンスリバウンドを引き算しないと2回攻撃回数があったことになってしまいます。

Possとはオフェンスが終わりディフェンスに切り替わって初めて1回とカウントされるものだと思ってください。なのでターンオーバーも最後に加算されているのですね。

じゃりさんのブログでも書かれてますがオフェンスリバウンドは引き算されて計算されているため、24秒フルに使ってオフェンスリバウンドを取ってからの14秒をフルに使えば、一度の攻撃に38秒使うことになります。オフェンスリバウンドの強いチームでオフェンスの時間をコントロールすればかなりの時間をオフェンスに使えることになりますね。ここらへんが面白い。

また偉い人に教えてもらって気づいたんですがディフェンスの悪いチームもPaceが増加する可能性もあります。時間をかけずにイージーにシュートを打たせば当然自チームのオフェンスに切り替わるからです。これもまた面白いですね。過去の記事でも何度か登場していますがジョン・ハンフリーがいた頃の埼玉ブロンコスが顕著でした。

Paceとは何か?

単純に攻撃回数を知りたいならPossだけでいいじゃないかと思いたくなりますが、バスケには4つのクォーターを戦っても決着がつかない場合オーバータイムを戦います。しかしオーバータイムを戦うとなればシュートを打つ回数なども必然的に増える=Poss増加してしまいますね。なので40分あたりに換算し直すのです。これがPaceになります。オーバータイムを全く戦わないシーズンもチームによっては出てきますが、全チームがゼロはありえませんからね。

ORtgとは何か?

よくツイッターやニュースの見出しで「平均得点リーグナンバーワンのオフェンス力を持つ○○(チーム名)」なんて紹介されますが、あんなもんは嘘っぱちです。

嘘っぱちというのは大袈裟ですが「フェアな見方」とは言い切れないと思います。平均得点の高いチームが勝率が高いわけでもないし、先程PossやPaceで触れたように必ずしもオフェンスの時間をかけずにポンポンと得点を入れるようなチームばかりではないからです。

オフェンスにしっかり時間をかけてよりシュートを求めるチームもあれば、オフェンスの上手い外国選手を使いストロングポイントを突いて攻めてくるチームもあります。オフェンスのフォーメーションやシステムでかかる時間も違ってくるわけです。

なのでPaceがチームによって当然変わってきます。Paceが違うのに平均得点という物差しだけで真のオフェンス力が測れるでしょうか?

そこでORtgの登場です。ORtgの(簡易版)計算式を見てみましょう。

ORtg = 100*PTS/Poss

PTSとは得点のことです。

要するに100回Possあった場合、どれだけ得点が取れそうなのかという期待値です。各々オフェンスにかける時間が違うわけですからPossを100回あたりに計算することで条件を同じにしようという考えです。

秋田や富山を例に見てみましょう。執筆時点(2016/11/22)で平均得点はリーグでそれぞれ17位と12位ですがORtgに換算し直すと12位と17位です。

DRtgはこの逆になります。

琉球を見てみると平均失点はリーグ8位ですがDRtgに換算するとリーグ2位にまで上がります。Paceがリーグ1位なのにDRtg2位というのは立派な数値という考え方も出来るのではないでしょうか。あとはオフェンス力さえついてくれば上位に入ってきてもおかしくない潜在能力があるとも考えられます。

こんなこと言えばどこのチームに当てはまっちゃいますけどね(笑)

重要なのはNRtg

NRtgはORtgからDRtgを引き算したものなので計算式も簡単です。ネットラーティングとかマージンとかDiffという表記も見ます。

NRtg = ORtg - DRtg

本当のオフェンス力、ディフェンス力を測るためには平均ではなくこのRtgレーティング)を使って期待値で見ることが大事だと書いてきましたが、どちらも加味した上でチーム力を測るにはこのマージン(差)を計算するのがわかりやすいです。

オフェンスだけ、ディフェンスだけ、どちらかが突出してても優勝するのはなかなか難しいです。(めんどくさくなったのでこの2年は自分でやってませんが)主に過去4~5年のbj優勝チームを検証してきましたが両方のバランスが良いチームが優勝しています。琉球と京都がスタッツ上かなりディフェンスの良いチームを仕上げたシーズンもありましたがいずれも優勝には届きませんでした。

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最後に執筆時点でのNRtgを図にしたものを置いておきます。栃木が突出していいですね。ここからどんなふうに変化するでしょうか。イケメン探し、勝った負けたも良いですがスタッツ面からゲームを紐解いて楽しむのもありではないでしょうか。